千恵の眼

自分の人生の中で勇気づけられた言葉や日々の思いなどを綴っていきたい。

健康って何だろう?

「鐘つけば銀杏(イチョウ)ちるなり建長寺夏目漱石
漱石の友人だった正岡子規はこの句を意識して、かの有名な
柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」を詠んだと、読売新聞「編集手帳」に書かれていた。

 最近、読んだ本(神様を味方にする法則・小林正観)には、子規のこの句の裏話が書かれていた。

 夏目漱石は、松山の子規の家の一階に部屋を借りていて、子規は、その家賃で生活をしていた。しかし、そんな大きなお金が入ってくるわけではなかった。

 ある時、子規は漱石にお金を借りて、単身で奈良に旅をしたが、一日で全部使い果たしてしまい、漱石に電報為替を頼みます。それが郵便局に届くまで食べることができず、すきっ腹を抱え、郵便局の前で座り込んでいました。

 食べるものがないので、そこになっている柿を食べて、ひもじいところをしのいでいた時、法隆寺の鐘がゴーンとなって、隙間だらけのおなかに響いた。

その時に詠んだのが、「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」とのこと。

どんな状況でも、それを笑顔で笑い飛ばすような子規の生き方。見習いたものだ。
(闘病生活が長く、脊椎カリエスで34歳死去)

散歩の中でふと思った。健康って何だろうか?と。

 田園の中を散歩する機会が多いが、途中、濱子山建暦寺があるので、そこに立ち寄りお参りしてくる。大きな銀杏の木も、葉が枯れ落ちてきているが、まだ、見ごろでもある。
 自分の健康、家族の健康、生きとし生けるもののすべてが幸せでありますようにと。お祈りをしている。

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建暦寺の大イチョウ

 先日、医療機関特定健診の結果を渡された。

 健診結果は、概ね基準値以内であった。健診値が基準値以内であればと思っていたので、健康である。と以前から考えていたが、どうも何か、しっくりこないものがある。

 そもそも、この基準値ってなんだろうか。疑問に思って調べてみた。

 この数値は、20~60歳くらいまでの健康な人の検査成績をもとに、上限と下限の2.5%ずつを除外したもので、残りの95%の人の数値が基準範囲とされているとの事。(以前は、正常値とされていた)

 自分の年齢では基準値がないということのようだ。

 健康をどのようにとらえるかは、個人の健康観の問題だろう。

 持病がない。検査数値が正常。美味しく飲食できるなど、健康を判断する要素はいっぱいあると思うが、病気であっても自分が何かをやろうとする意識を持って、心地よくできればそれは健康ではないか。

検査数値に一喜一憂しない。健康という病にかからない。これも健康であろう。