千恵の眼

自分の人生の中で勇気づけられた言葉や日々の思いなどを綴っていきたい。

この頃、思うこと3(コロナウイルス対策に伴う学校一斉休業と現場の混乱)

 学校一斉休業の疑問 

 安倍総理大臣が緊急記者会見(2月29日)を行ってから、6日間が経過したが、コロナウイルスの感染の勢いは強く、日々新たな感染患者のニュースが報道されている。
改めて、学校休業の意味は何かと考えざるを得ない。子供の「安全・安心を守る」ということが本当に第一義的な目的なのか。
 疫学的リスクのエビデンスに基づかない学校一斉休業などの緊急対応は、政権維持や支持率下落への恐れから行った緊急びぼう策ではないか。
 コロナ発症国の中国全土からの入国制限やマスク・消毒薬など感染予防物資の物流統制をして医療関係者などへの物資配布、致死率の高い高齢者への対策などなど先手先手で実施すべき対応策があるのではないか。
 特に思いついたような全国一律の学校休業は子供たちや親御さん、医療関係や保育施設、学童保育などにかかわる人達、学校給食の関係者、多くの企業活動などに携わる人達に混乱と多くの負担をかけていると思う。実施するならもっと具体的な大枠の対応策を考えて実施すべきだったと思う。その時間はあったはずだ。

 学童保育現場での混乱
 学校は子供たちが一日の大半を過ごす学習・生活空間であり、健康的で安全・安心が求められる環境空間であると思う。そのため国では、施設整備の目安として普通教室、特別教室の広さや天井高さなどを示し、子供たちが健康に安全安心して過ごせる校舎スペースとなっている。
 このような安全な学校施設であるのに、国では一斉休業を要請(自治体の判断であると)して学校を活用する道を狭めてしまった。全国では90%以上が休業している。
 その受け皿として学童保育を活用としているが、学童保育は学校施設だけで行われているわけではない。私が知っている学童保育は民家を借り上げて行われているが、狭い民家の空間で数十人が保育されている。国の指導の子ども間の席を1m開けて生活するというのは無理である。また学校の中にある施設を使った学童保育でも、普通教室のスペースよりもずっと少ない面積施設の中で子供たちは保育されている。校庭での遊びと勉強するグループ分けなどして一つの場所に一斉に集まらない時間を工夫しているようだ。こんなことをするなら学校を休業しないで、様々な衛生環境管理を実施して子どもたちの生活空間を確保するほうがコロナウイルス対策に効果的ではないだろうか。

 市町村は学校設置者としての責任ある対応を
 また、放課後児童クラブ(学童保育)を担当する自治体と学校、学童保育指導員の間でも多くの混乱が生じている。ある学童保育所では、学校の協力を得ながら午前中は子供たちを学校で預かり、午後は学童保育で実施している。自治体からは「学童保育に在籍する子供たちは学校に行ってはいけない。朝から学童保育で預かるように。国からの要請である。」と言われたとのこと。学校が協力しているにも係わらず。
 国からの要請は学校と協力しながら子供たちの安全安心を守っていくとのことではないのだろうか。子供たちの生活衛生環境を考えるなら学校施設のほうがより安心安全ではないか。自治体も学校現場も学童保育も大きく混乱している。
 国には各分野の様々な課題や要望を一刻も早く、整理し実施してもらいたい。(特に医療現場、幼稚園、保育所学童保育所などに必要なマスク、消毒用品などを早急に配布してもらいたい。)
 つくば市では、自由登校かつ給食つきとのこと。3月5日までは通常登校。3月6日から24日までは登校が可能。教員が対応で自主学習。開校時間は8時から15時まで。3月6日からの給食は希望者には実施。国からの要請も配慮しつつ、自治体独自の決断だと思う。このような対応こそ学校設置者の責任ある対応ではないだろうか。