千恵の眼

自分の人生の中で勇気づけられた言葉や日々の思いなどを綴っていきたい。

散歩中の雑感 秋はもう間近

 病を得てから、健康のために散歩をする機会が多くなっている。病を得る前の風景と後では、見える景色が少しづつ違って見えるような気がする。

 散歩コースの路傍にコスモス(秋桜)が咲いている。帰宅してからコスモスを調べてみたら、原産国はメキシコで、コロンブスがメキシコからスペインに持ち帰ったところから始まったとの事である。

昭和期の俳人星野立子高浜虚子の次女)さんの有名俳句に星野立子さんの

「コスモスの 花ゆれて来て 唇に」があります。


 意味は、コスモスの香りを嗅ごうと思い顔を近づけたら風で花が揺れて唇についた。

コスモスを見ている情景が目に浮かぶ。

目に映る自然の風景は、日々の心持ちで変わるのかと思う。

散歩コースの中で、今、一番目につくのは、黄金色をした田園風景一色。
まさに「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」である。

この言葉は、俳句かと思いきや格言。

稲は、生長するとその重みで実(頭)の部分が垂れ下がってくることから、立派に成長した人間、つまり人格者ほど頭の低い謙虚な姿勢であるという意味の格言。

この田園風景も、少しづつ変化している、稲刈りが始まっている。

私が、子どもの頃の稲刈りは10月頃であったと思うが、現在の稲刈りは、稲の品種改良もあるのかもしれないが、年々、早くなっている気がする。

 稲作づくりなどの農業就業人口は年々、減少していると聞いている。減少の原因の一つは、若者の農業離れのようだ。食糧自給率が低い日本は、なんと食糧全体の約6割を輸入に頼っているようだ。

水田稲作が日本に伝わったのは、約3000年前と言われ、歴史的にも日本人の生活文化に大きな影響を及ぼしてきたと思う。

いつまでもこの伝統的な稲作文化が引き継がれていってもらいたい。
国も食糧安保などの面からも、稲作づくりなど農業部門に重点投資をすべきではないかと思う。

コロナの猛威は、私たちの身近に迫っている。憂鬱な日々が続くが、コロナが永遠に続くわけではないのだろう。個人でできる感染予防をしっかりやるしかない。

東日本大震災の時に、被災に会った人たちのための祈りの言葉として、宮沢賢治さんの「雨ニモマケズ」の詩が世界各国で朗読されたそうである。

この詩はなぜか読む人や聞く人の心に温かさを醸し出し、勇気を与えてくれるようだ。自分も、口ずさみ憂鬱な日々を乗り越えていきたい。

雨ニモマケズ宮沢賢治
雨ニモマケズ 風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ嗔(イカ)ラズ
イツモシズカニワラッテイル
(以下略)