千恵の眼

自分の人生の中で勇気づけられた言葉や日々の思いなどを綴っていきたい。

病と向き合うあなたに。希望と光を。

 この頃の気候は、真夏を思い出すような暑さですね。毎日、辛い思いを病床でしていると思うと……。辛いですね。
 今日から何回かに分けて、私が読んだ本や聞いた話などを書いていきたいと思います。あなたにとって、これらの事が「希望と光」になっていきますように。


 「生老病死」という言葉をどこかで見かけたことがあるかもしれませんね。この言葉は、仏教の言葉です。人間が生きていくうえで、避けることができない4つの苦悩を表しています。
 「生きる苦しみ」「老いる苦しみ」「病む苦しみ」「死ぬ苦しみ」の4苦とのことです。しかし、お釈迦様が言ったこの言葉を額面通りに考えなくてもよいのではないかと自分は思います。
 「病気をすること」により、病気からの様々な教えや学び(何気ない一日がどんなに大切な日と感じることや大切な親や夫の愛情など)を頂いたことにもなります。病と向き合いながらも、新しく迎える一日一日に感謝していきたいですね。

 私が20年以上前に読んだ本の中に「自在力 塩谷信男(サンマーク出版)」があります。サブタイトルは「呼吸とイメージの力で人生が思いのままになる」
 塩谷氏は、東京大学医学部を卒業し他大学の助教授を経て東京で内科医院を開業された医師です。
 この本(90歳を過ぎてからの著書)のプロローグの中で、塩谷先生は次のように言っています。
「私は、生来、身体が弱かった。生まれたときはこの子は長くはもつまいとまでいわれ、その後も幼少期も通じてずっと病気と縁が切れたことはなかった。」
「人間はもともと、最低でも100歳まで健康長寿をまっとうできる可能性と能力をそれぞれの身体の中に持っている。」

「私たちは健康になるのではなく、もともと所有している。しかし、潜在化してなかなか発揮できないでいる。健康力に目覚め、本来の能力を取り戻すべきだといえます。能力を新たに備えるというよりは、あらかじめ内在している可能性に気づき、それを顕在化させてやる努力が必要なのです。」

「ただし、そのためには一つだけ条件がある。あるいは、その一つの事だけを行えば、内在している健康力を目覚めさせ、心身ともに私たちは健やかになれる。それだけではなく、人生における万事を願い通りにこなし、自在に生きることさえ可能になります」
 「そのたった一つの条件とは正心調息法という呼吸法を実行することです」

 心身の健康を自在にかなえる呼吸法(正心調息法)
「最大の特徴は、腹式呼吸法(調息)と正しい心の使い方(正心)の二つの面からなっている。
 ①腹式呼吸によって酸素を身体の深奥まで取り入れる。
 ②日々を明るく、前向きに生きるため正しい心の使い方をする。
 ③自分の願望について「必ずそうなる」「かくあるべし」と強く想念を発し、成功  のイメージを抱く。こうした要素を組み合わせることによって、心身の健康を実現させるとともに、人生の諸事や心の願望も自在にこなすことのできるノウハウなのです」

腹式呼吸では、息を吸う→息を止める→下腹部に力を入れながら息を吐きだす→小さな呼吸を一つするという一連の動作を25回繰り返すことを基本としています。」

「この吸息→充息→吐息→静息のサイクルに合わせて、治したい病気やかなえたい願望を頭で明確にイメージし、それが達成したさまを強く思う。すでに達成できたと完了形で強く想念する。それが願望実現の強力な推進力となります。」

「また、日常生活における正しい心の使い方や心がけを呼吸と同じくらい
重視し、特に次の3つについて、普段の暮らしの中で実践することを進めています。
①物事をすべて前向きに考える。②感謝の心を忘れない③愚痴をこぼさない。
この3つが、人生を明るく楽しく、また自在に過ごすための基礎や土台となる心がけなのです。」

「病弱だった塩谷先生は、若いころから様々な健康法をあれこれと試してきました。それらの多くの健康法や呼吸法を実践しながら、それぞれの長所や短所を見極め、その集大成として60歳の時にほぼ完全な形に仕上げたのが正心調息法です。」

塩谷先生は、2008年3月逝去。105歳。現在も東京などで「正心調息法」の講習会が行われているようです。ネットでも正心調息法WEB講座が掲載されていますから、正しい方法を確認してみてください。

 私が実践している呼吸法
 私も、小さいとき病弱でした。小学校6年生の時まで体育は、いつも見学をしていました。母親は病弱だった自分の身体をいつも心配していました。
 身体が弱いということが心の何処かに住み着いていて、社会人になっても少なからず健康に不安感をいつも持っていました。
 そんな中で呼吸法を健康づくりの一つとして取り入れてきました。きっかけは何かといわれても「これだ」という特別な理由はありません。健康に不安感を持っていたということでしょうか。

 塩谷先生の著書や他の著書、座禅の経験などから、自分なりに現在の呼吸法(以前にブログで書いてありますので省略します)を思い立った時に実践しています。

健康づくりに役立っているかと言われれば、少しは役立っているのかなと思います。深い呼吸をすると、心身が落ち着くような気がします。血圧も下がります。それ以外にも、心身面によい影響を与えてくれるように思います。

 呼吸法には様々なやり方があるようです。自分にあった方法を見つけて、それを信じて一つの方法を続けていったらどうでしょうか。「継続は力なり」です。

塩谷先生の本の中には、治る見込みのない病気が治った事例など、医学的・科学的には疑問符が付くような事が記載されています。医学的には証明されなくても、病気が好転することは多くあるようです。

プラシーボ効果」という言葉を聞いたことがあると思います。プラシーボとは、偽薬のことで、例えそれがニセのクスリでも、患者がそれを本物と信じ込んで服用すれば、治療効果があがることが多くの実験で確かめられているとのことです。

 同じ薬を飲むのでも、しかたなくしぶしぶ飲むのと「これはすごくよく効く」と前向きにイメージして飲むのとでは、その効果に大きな違いが出てくるそうです。
 信頼する先生が出してくれた薬だから絶対に効く。心の底からそう思い込んで服用すると効果は非常に大きいということです。人間の体がもつ自然治癒力の働きがより強くなるようです。

 病状が一進一退となる場面もあるかと思いますが、心の底から病状が好転する「好転した」と強く思ってください。そして、元気になった自分の姿を強くイメージしてください。